※本記事は、2026年4月1日施行の民法改正を踏まえ、離婚後の親権・監護権に関する記載を更新しています。
「他に好きな人ができた」という理由だけでは、配偶者が同意しない限り、離婚は簡単ではありません。不貞行為がある場合、離婚請求は原則として認められにくく、慰謝料を請求される可能性もあります。
一方で、不倫をしたことだけで親権者・監護権者になれないわけではありません。ただし、夫婦間の対立状況や子どもの意思、親権の共同行使が可能かどうかによって判断に影響する場合があります。離婚を考えている方は、早めに弁護士へ相談することをおすすめします。
既婚者でありながら、他に好きな人ができたので、今後の人生はその人と共に歩んで行きたいという思いで、離婚を決意される方は珍しくありません。
今回は、「他に好きな人ができたので、離婚したい」という理由で、離婚を求める場合の対処法についてお伝えしたいと思います。
「他に好きな人ができた」という理由で離婚できるのか
「他に好きな人ができた」というのは正当な離婚理由にはならないため、配偶者が同意しない限り、離婚することはできません。裁判をしても、不貞行為という離婚原因を作った側からの離婚請求は認められないのが原則です。
ただし、別居が長期間に及んでいて、未成熟子がおらず、離婚によって配偶者が精神的・社会的・経済的に極めて過酷な状況に置かれるわけではないといった事情がある場合には、例外的に離婚請求が認められるケースもあります。
高額な慰謝料の支払いを覚悟する
不貞行為による離婚の場合、配偶者に対して、高額な慰謝料を支払うことを覚悟する必要があります。
不貞行為が原因で離婚した場合の慰謝料の相場は100万円~300万円程度と言われておりますが、婚姻期間の長さや未成熟子の有無等の事情によって異なります。
親権・監護権に直接影響はしない
離婚原因と親権者・監護権者としての適格性は別問題ですので、不倫したからといって、親権者(共同親権者又は単独親権者)や監護権者になれないということはありません。
親権者・監護権者としての適格性は、婚姻期間中に子どもを監護・養育してきた実績等で判断されるため、不倫をしていても、婚姻期間中に子どもをきちんと監護・養育していれば親権者・監護権者になることは可能です。
ただし、配偶者との間で感情的な対立があり、親権の共同行使が困難であると判断されると、共同親権が認められない可能性がありますし、子ども本人から、「不倫をしている親にはついて行きたくない。」と言われると、裁判所は子どもの意思を尊重して、配偶者に単独親権・監護権を認める判断をすることは考えられます。
離婚問題に精通した弁護士にご相談ください
他に好きな人ができたという理由で離婚を求められた配偶者は深く傷付き、冷静ではいられないことが予想されます。離婚するとなれば、慰謝料・財産分与、未成熟子がいる場合には、親権・監護権・養育費・親子交流など、様々な問題が絡んできますが、感情的になっている配偶者と円満に話し合うことは難しいと思いますので、離婚問題に詳しい弁護士に相談しながら、一緒に手続を進めていくことをお勧めします。