モラハラ離婚では、相手との話し合いが困難なため、別居や法的手段が必要となります。モラハラは精神的虐待で、相手の自尊心を傷つけ、支配しようとする行為です。外見上は良い配偶者に見えても、実際には言葉や態度で徹底的に相手を攻撃し、優位に立とうとします。モラハラは周囲に理解されにくく、被害者は自分を責めがちです。まずは別居し、弁護士に相談しながら、調停や裁判を通じて離婚を進めるのが効果的です。
モラハラ夫・妻の特徴
モラハラとは、「モラルハラスメント」の略で、精神的暴力・精神的虐待をいいます。
モラハラをする人は、言葉や態度による精神的暴力で相手の心を傷付けて自尊心を奪い、判断能力を低下させて、相手をコントロールしようとします。
社会的評価の高い、外面の良い人物が多く、周囲からは良い配偶者と見られていたりします。弁が立つタイプが多く、独自の理論で畳みかけてきて、相手が反論しようものなら、猛烈な勢いで、理詰めで言い負かそうとします。相手を徹底的に攻撃して、屈服させようとするのです。自分を正当化することが得意で、少しでも分が悪くなると、話をすり替えて論点をずらしたり、持論を展開したりします。
また、突然、些細なことを持ち出して、相手に非があるかのように怒り出したり、相手がまるでそこに存在しないかのように、完全に無視したりすることもあります。
さらに、自分が優位に立つために、相手のことを見下してばかにするだけでなく、相手の家族や親戚、友人までばかにしたり、悪口を言ったりもします。
モラハラをする人は、自己中心的で人の話を聞かず、自分の非を認めて心から反省することはめったにありません。
モラハラ離婚の方法~モラハラに理解のある弁護士にご相談ください。
モラハラは身体的暴力と違って外から見えにくいことから、他人に説明しても分かってもらえないことが多く、モラハラの被害に遭われている方は、「相手を怒らせる自分が悪いのかもしれない。」「自分さえ我慢すればよいのではないか。」などと考え、限界まで我慢してしまう傾向があります。その結果、精神的に追い込まれてしまい、抑うつ状態になる等、心身に不調をきたしてしまう方が多いです。また、親の心にゆとりがないことで子どもにも悪影響を及ぼしてしまい、子どもが精神的に不安定になるケースもあります。
モラハラをする人と話し合いで解決することは困難ですので、まずは別居して距離を置き、心身の回復に努めて、本来の自分を取り戻されることをお勧めします。そもそも、同居したままでは、客観的に見て婚姻関係が破綻しているかどうか分からないため、裁判官に離婚を認めてもらうことが難しいです。
話し合いができない相手と協議離婚を成立させることはできず、調停・裁判といった法的手段を取らざるを得ないことが多いのですが、モラハラをする人は、自分の非を認めず、ああ言えばこう言うで、モラハラの事実をことごとく否定したり、言い訳したりするため、法的手段を取ったとしても、離婚成立までに時間が掛かることが多いです。
意を決して弁護士のところに相談に行っても、モラハラについて十分な理解がない弁護士から、「そんな理由では離婚できない。」「子どもがいるのだから、もう少し我慢したらどうか。」などと言われて、さらに傷付くことになります。モラハラについて十分な理解がある弁護士に相談しながら、一緒に手続を進めていくことをお勧めします。

弁護士 夫婦カウンセラー
慶應義塾大学総合政策学部卒業、中央大学法科大学院修了。
夫婦カウンセラーの資格も保有しており、カウンセリングの手法を取り入れた法律相談を得意としております。ご相談者様のお悩みをお聞きし、気持ちに寄り添った対応をいたします。
1人息子を持つシングルマザーです。大学在学中に結婚・出産し、無職の状態で離婚しました。法学部出身でない私が弁護士になれたのは、サポートしてくれた全ての方々のおかげであり、日々感謝しながら仕事をしています。よく弁護士に見えないと言われますが、敷居は全然高くないと思いますので、まずは一緒にお話をしましょう。貴方の不安が「安心感」に変わります。